英語が得意になる方法☆英語の基礎の習得を確実にせよ!
英語はなんとなく理解できる.でも教科書を読んでいて,ところどころ,つかえるところや意味がわからないところがある.単語が覚えられない.英語の授業はちゃんとわかるのに,定期テストではケアレスミスで失点してしまう.入試などで未知の英文に立ち向かわなければならないのが不安.
そんな人は多いと思います.私もそうでした.このように,いまいち,英語に自信が持てない方が「英語は得意科目だ」と自信を持って言えるレベルに脱皮できる方法をお話ししましょう!
用意するもの
絶対に必要なもの:
時間
教科書
教科書ガイド と 音声CD
大きな紙1枚
あると便利なもの:
スタディサプリ
何をするか?:まずは中1の最初からの復習をせよ!
方法は一言で言えば,中1からの総復習です.中1の教科書のUnit 1(Lesson 1)から現在,授業でやっているところまでをすべて総復習します.
「えっ?そんなところからやるの?」
という声が聞こえてきそうですが,本当に中1の教科書の内容を理解・習得できているでしょうか?
案外,怪しいのではありませんか?
実を言うと,かなり英語が得意な人でもそうなのです.この事実をまず,基礎知識として頭に叩き込んでください.
ということはですね,中1の教科書から総復習して理解が浅い部分をしっかりと理解し,一つ一つ,着実に習得していけば奇跡が起こるかもしれないのです.かなり英語が得意な人よりももっと,英語が得意になるかもしれない.そんな期待が沸いてきませんか!
今のレベルを再確認と基礎からの総復習の重要性
始める前に,現在のレベルを再確認しておきましょう.最初にお話ししたように,一応,現時点ですでに英語の授業がわかるレベルになっている必要があります.ですから,英語の授業が暗号の連続でチンプンカンプンだという人は,先に
の内容を実践してください.その後,今からお話しする内容を実践してくだされば,メキメキと上達するはずです.
一方,英語は得意だと思っているけど,どんなに勉強しても,英語の定期試験で,特に難しい問題が出るわけではないのに90点を取れない,という人も今からお話しする内容を実践されたほうがよろしいでしょう.間違いなく,基礎がぐらぐらしているからです.ほとんどの方が,基礎からの総復習が必要であると,覚悟しましょう!
中学2年生以上の生徒が中学1年生の教科書を見直しても何も恥ずかしいことではありません.余計なプライドは捨てましょう.英語ができるようになればそれでいいではありませんか!
実は,この基礎からやり直すことこそが,「英語が抜群にできる人が必ず実行していること」なのです.より高いレベルを目指そうとするからこそ,基礎の習熟度を高めたくなり,最初に戻ることに躊躇(ちゅうちょ)しないのです.その典型が英語の先生!中学校の英語の先生は一人の例外もなく全員,「中1英語からの総復習」を定期的に実行されています.教材研究,使う教科書の選定,1年生の担当になった,などなど.
私の経験から
実は私もこの「中1の最初からの総復習」を実行したことがあるのです.中2の夏休み明けのこと,自分の英語のレベルに不安を抱くようになりました.テストの点数はだんだんと下がっていましたし,授業中に当てられてもスラスラと音読できない.先生の質問にも答えられないことがだんだんと増えていたのです.中1の最初の時と比べて,何かがおかしい.そう感じていたのでした.
「なんとかしないとこのままではヤバイのではないか?」そう本能的に察知した私は,最初,同じクラスの英語が抜群にできる女の子に相談することにしました.そこで,どんな勉強方法をしているのか尋ねてみたところ,その子は何も特別なことをしていないというのです.ただ,英語は毎日欠かさずするようにしている,とのことでした.これでは答えになっていません.
そこで,英語の先生に相談することにしました.先生は,「今までの復習をするといいよ!」とサラッと言われただけでした.それとなく,中1の終わりの頃から英語の理解度が落ちていたと自覚していましたので,中1の教科書の終わりのほうの復習から始めました.しばらく続けても,効果があるという実感は全然ありませんでした.それどころか,わからないところが出てくるのです.
「ひょっとして,俺は案外,中1の英語ができていないのかもしれない.」 そう思って,中1の2学期の終わりから勉強し直すことにしました.それでも,サッと読めるところもあれば,読むのに時間がかかるところもあります.ひょっとして,英語の先生の言われる「今まで」というのは,「最初から」ということかもしれない.そう考えた私は,中1の教科書の最初から全部やり直することにしたのです.
中1からの総復習の成果
2ヶ月近くかかったでしょうか.総復習は完了はしたものの,どれだけの効果があったのか,自分ではよくわかりませんでした.でも,授業中に指名されて音読するときも,不思議と緊張せずにスラスラと音読できることが多くなってきたような気もするし,2学期の中間試験(定期試験)はなんとなく,いつもよりスラスラと解答できたような気がしていいました.定期試験の結果が返ってきてビックリ.満点でした.私はその晩,うれしさのあまり,涙がこみ上げてきました.そして,自分の学習方法が正しかったことを知りました.中1の最初からの復習がこんな威力を発揮するとは,始めたときには夢にも思わなかったからです.
定期試験の結果と中1からの復習を行ったことを,以前に相談した英語が抜群にできる女の子に報告したところ,返ってきた答は意外なものでした.
「私も中1の教科書は時々,復習して,音読しているよ!」
「私もテープ(その頃はCDがなくて,カセットテープだった)の通りに音読できるように練習しているよ!」
「そういえば,音読は毎日している!」
この3つは彼女にとってはあまりにも当たり前のことだったのです.
私はこの「中1の教科書の最初のページからの復習」をその後も何度か試しています.その都度,劇的な成果を得たのですが,その中でも特に大きな成果が得られたのは大学受験の時でした.この時の経緯と感動も機会があればお話ししようと考えています.
「中1の英語の教科書の1ページ目からの総復習.」そんな魔法のような方法をぜひ,試してみませんか!
中1からの復習の概要
中1からの総復習を,やる気満々になってきたところで疑問になるのはその方法でしょう.中1からの復習と言っても,どのようにすればよいのでしょうか?
まずは,教科書を読んでスラスラと意味がわかるレベルにまで持っていきましょう.読んでわからないものは聴いてわかるわけがありませんし,書けるわけがありません.もちろん,聴いてわからなければ話すことも無理です.そこで,教科書を読んで内容がスラスラとわかるレベルに到達することがまず必要なのです.教科書の内容がスラスラとわかるとは,英語を読んで,日本語を介在しなくても何が書いてあるのかがイメージできる,ということです.そのための具体的な方法は後でお話ししましょう.
次の段階として必要になるは,「わかる」を「できる」にするために,
「意味や構造のわかった教科書の英文を,正しい発音で,何回も繰り返し,音読すること」
です.この段階で難しいのは,「正しい発音で」という部分です.「正しい発音」とはどういう発音なのかはいろいろと議論があるところですが,ここではあまり難しく考えずに,「今までよりはCDのモデル音声に近い発音」ということにしておきましょう.
ここでは,リスニングの問題へは深入りはしません.とにかく,「スラスラ読める」レベルにまで早く到達することを目指します.時間のある方は,後述するリスニングの解決策である
「リスニングが苦手な中学3年生へ(高校受験対策を兼ねて)」(近日公開予定)
を併せて実践していただければ,総合的な英語力の底上げに多大な効果が得られるでしょう.
中1からの復習の具体的方法
最初に,リスニング力とリーディング力のチェックを行います.どの教科書でも各課の各セクションの最初には,長くても1ページ程度の会話や説明文があると思います.それを,教科書を見ずに聴いてみましょう.一度でどこまで内容がわかるか?
次に今度は教科書を黙読してください.できれば,リスニングの時と同じスピードで読んでください.このスピード調整がポイントです.スピードを調節しながら読んだらわかるけど,スピードを緩めずに読むのは結構,きついと思います.自然とスピードが落ちそうになる箇所があるでしょう.その場所を覚えておくか,鉛筆で欄外に軽く印を付けておきます.
さて,スピードが落ちたところ(場合によっては完全に止まってしまうところもあるかもしれません)に注目です.おそらく,文法的に理解していないところか,理解が浅いところか,理解していてもちゃんと習得できていないところでしょう.
問題の箇所が見つかれば,教科書ガイドを使い,文法事項の理解が不足していないかチェック.理解が不足していた場合は,しっかりと理解しておきます.多くの教科書では,「基本文」とかPoint(s) と称して,教科書本文に出てきた文法上のポイントをまとめた短い文が隣のページに載っているはずですから,充分に活用してください.教科書ガイドに載っている「基本文」の説明をよく読み,理解します.
文法項目によっては,教科書ガイドの説明だけではよくわからないところもあるかもしれません.そのようなときに役立つのスタディサプリです.
検定教科書の 『NEW HORIZON』(東京書籍),『NEW CROWN』(三省堂),『SUNSHINE』(開隆堂)に関しては各教科書別のオンライン講義がありますから,視聴してみるとよいでしょう.他の出版社の教科書を使用している場合は,「中1英語(基礎)」,「中2英語(基礎)」の講座を視聴するとよいでしょう.いずれの講座も,語りかけるような口調で,黒板の色使いも絶妙で,まるで自分のためにすべてを準備の上に個人レッスンをしてもらっているような感じです.
以上のようにして,文法上のポイントである短い文が理解できたら,その文を音声の後に続いて,繰り返し,音読してください.このように,理解した英文を音読することにより習得が進みます.そして,必ず模範となる音声を聴きながら学習を進めることにより,英語の音声の理解と習得も進みます.
文法上のポイントが理解・習得できたら,今度は教科書本文に出てきた他の表現も,教科書ガイドで理解していきます.このときも,必ず,モデル音声を流し,できればモデル音声に続いて声に出して言ってから教科書ガイドの説明を読むようにします.
こうして,教科書の本文の理解ができれば,その定着のため,教科書本文のモデル音声を流し,音声を適宜,止めながら一文ずつ,後について言うようにします.内容をイメージしながら読めるようになってきたことでしょう.この練習は何回か,行います.
慣れてきたら,一文ずつではなく,2~3文ずつモデル音声を止めて,その後に声に出して音声を再現します.テキストを見ながらでよろしい.そして,だんだんと一度に流す音声のかたまりを長くしていき,本文全体を通して聴いて,その後に自力で内容をイメージしながら音読できればOKです.次のセクションまたは課に進みましょう.
復習を行いながら
実は,上記の方法で理解力を維持し,習得を効率よく進めるためにはコツがあります.それをお話ししましょう.つまるところ,適宜,復習をしながら行うのです.
まず,大きな紙を用意してください.今日,Lesson 1 の Part 1 を行ったらのなら,1-1 と書き,そのすぐ右に今日の日付を書いておきます.その右には,翌日の日付です.さらにその右には,今日の翌日の2~3日後の日付,その右にはそのさらに1週間後,その右にはそのさらに1ヶ月後,2~3ヶ月後の日付を書きます.
日付が書き終わったら,先ほど学習した内容を数時間以内にもう一度,復習してください.ざっと読むだけでかまいません.これなら数分しかかかりません.それでも復習は復習です.しっかりと効果がありますヨ.復習したら,今日の日付を斜め線で消します.そう,日付を書き並べたのは,今日,学習した Lesson 1 Part 1 を復習すべき日なのです.
Lesson 1 Part 2 の場合は,1-1 の下に 1-2 と書き,1-1の場合と同様に,学習した日付と復習すべき日付を書いておきます.
翌日になったとします.前日の復習は忘れずにしましょう!日付が欠いてありますよね!!特に,この日の復習は特に重要です.きわめて重要です.これをしないとせっかっく努力して学習した成果がゼロに近くなってしまいます.それほど重要です!
さて,どのように復習するのでしょうか.教科書の本文をざっと目を通してください.最低限,これだけはやっておきましょう.
「えっ?たったそれだけでいいの?そんなのなら,数分かかるか,かからないかで終わってしまうよ!」
そう,このたった数分をやるか,やらないかで,後々,大きな開きが出てしまうのです.今まで,定期試験前になると,毎日,何時間も一生懸命,勉強していたのに全然,点が取れなかったとか?それは,試験前まで復習をしないからですよ.でも,当日と翌日の復習なら数分で終わるのです.人間は忘れやすい動物だからです.
もし,ざっと読んで理解できないところがあれば,教科書ガイドの説明も読んでおきましょう.前日のことなので,きっと思い出せるはずです.
翌日の復習をやっておいただけで,2~3日後にもう一度,復習したときには理解できているでしょう.そして,1週間後も.こうして,計画的に復習していけば,理解したことが確実に習得できる可能性大です.イメージとしては,最初は「捕獲できる」という感じで,何日か経つと「熟成が進む」という感じです.
もちろん,人間ですから完璧にすべてを忘れないようにするのは無理です.問題演習などもやって,補強しないことには使い物にならない箇所もあります.特に,文法上のポイントが2つ以上,組み合わされて出てくる英文は難しいです.そういうところこそ,定期試験前に集中的にやればいいのですよ.
さらなる飛躍へ向けて
以上を実践し,授業の進度に追いついた頃には英語の実力は相当なものになっているはずです.自信を持って得意科目と言えるでしょう.試験の点数も目に見えて上がっているはずですから.
でも,その時がきたら,あなたはきっと,もはや,そのレベルでは満足しなくなっていることでしょう.なぜなら,英語はもう,楽しみの一つとなっているはず.そのずっと先には,英語で開けるすばらしい世界がもう見えているはずですから.
いつか必ず来る,その時を目指して,今日から最初の一歩を踏み出してみませんか!
必要なものをもう一度,確認しておきましょう
最後に必要なものをまとめておきましょう.
絶対に必要なもの:
時間
教科書
教科書ガイド と 音声CD
あると便利なもの:
スタディサプリ