ニュートレジャー総復習大作戦
ニュートレジャーを使っている生徒さんで英語の苦手意識を持ってしまった方へ.
一発逆転,英語を得意科目にする計画,ただいまスタートです.
ニュートレジャー学習者のためのスタディサプリを活用するコツも伝授いたします.
みなさんは,何とかしなければいけないという切羽詰まった思いで,やっとのことでこのページにたどり着いたのではないでしょうか.その心意気,すばらしいです.あなたの決意と勇気こそ,英語の苦手意識を吹き飛ばす原動力になるでしょう.今からお話しすることを実行してくだされば...
戦略を練る!
まず最初に,学習戦略を練るところから始めましょう.NEW TREASURE は量も多く,理解・習得しなければならないことがたくさんあります.出現する語彙数も検定教科書の約3倍.文法事項も最初の2冊で検定教科書3冊分よりずっと多いのです.これを何の戦略もなく,行き当たりばったりで総復習を始めても,また挫折するかもしれません.そのために,最初にしっかりとした戦略を練っておくのです.
では,何を優先的に理解・習得しますか?単語ですか,文法ですか,それとも他の何かですか?
私は,できるだけ早く,文法事項の理解・習得をあるレベル以上に持っていくことをおすすめします.
そのために,教科書の文章を理解しつつ,文法事項の習得を優先することにしましょう.それでは,以下,順を追ってお話ししましょう.
Grammar の部分を中心に復習する
最初に行うべきことは,各 Lesson の最初にその課の目標が書いてありますので,学習において何を理解し,習得しなければならないのかを明確にしておいてください.
まず,Grammar のところの英文をテキストを見ないで聴きましょう.リスニングは誰でも苦手です.日本人ですから.でも,最初の段階でどの程度の到達度なのかをチェックしておくことは大切です.後々の進歩がわかり,自信につながります.
次に,Grammar のところの会話をテキストを見て聴きましょう.この段階ではまだ意味がわからなくてもかまいません.どの程度,目で追えるか,チェックしてください.
次は,音声を一文ずつ止めて,後について声に出して言ってみましょう.どうしてもうまく言えないときは,ページの下の新出単語の発音練習を行ってから,もう一度,練習するとよいでしょう.それでもうまく言えないときは,大体でも言えるようになるまで繰り返し,練習してください.
大体,言えるようになったら,今後は意味を推測してみましょう.日本語訳ではないですよ.大体の情景が浮ぶかどうか?テキストの挿絵を見てもよいでしょう.
文法的なポイントを押さえる
Grammar の部分の英文が言えるようになったら,教科書の右のページの Key Points で文法的なポイントを理解しましょう.ます,Key Points の英文(センテンス)をテキストを見ながら聴いてた後,各Points の下の文法の説明を読んで理解するように努めましょう.NEW TREASURE 準拠の『文法問題集』の説明を読んでもよろしい.一通り読んだら,もう一度,Key Points の音声を聴いて,後に続いて声に出して言う練習をします.
以上の作業は自力では難しいケースもあるかもしれません.そんなときに現在では,便利なサービスがあるのです.それがスタディサプリです!
スタディサプリの講義を視聴するとよいでしょう.
ニュートレジャーを使っている人向けには,スタディサプリの英語(基礎)または英語(応用)が便利です.この2つは特定の教科書に特化しない講座になっています.もともと,ニュートレジャーが広く,さまざまな英語学習者に対応した構成になっていますので,スタディサプリの英語(基礎)または英語(応用)はニュートレジャーでの学習者向けと言ってもいいでしょう.
さて,基礎と応用のどちらを視聴すればいいのでしょうか.試しに少しだけ視聴することができますから,ご自分でわかりやすいほうでいいと思います.応用が難しいと感じたら基礎を,基礎では簡単すぎると思えば応用を視聴すればいいのです.あるテーマのところは基礎を視聴,別のテーマのところは応用を視聴するというのでもいいでしょう.もちろん,両方を視聴するのもアリです.いろいろと試してみてください.
Grammar の英文の意味を理解してリピーティング
ある程度,文法的な理解が進んだら,今度はまとまった文章を理解する段階に進みます.再度,Grammar の英文を,音声を一文ずつ,止めながら,後について声に出して言いながら読んでください.今度はしっかりと,意味も理解しながら読み進めていきましょう.
どうしても意味がわからなければ,日本語訳の助けが欲しくなるかもしれません.授業中に日本語訳が読み上げられたときにノートを取っていればこのときに役に立つのです.手元に日本語訳を書いたノートがなければ,お友達にノートを借りてコピーさせてもらってください.
Grammar の意味がわかってから,さらに何回か,音読を繰り返すと,だんだんと文法事項が身に付いていきます.学習した文法の規則通りに頭が働くようになっていくのです.ここは我慢して,充分な回数,音読を繰り返してください.少なくとも,新出単語が覚えられる程度の回数を繰り返す必要があります.発音が自我流にならないように,適宜,音声も聴きながら音読しましょう.
文法的理解を先行させる
今回の総復習では,文法の理解を最優先します.そのため,先を急ぐようにしましょう.
上記の順序で,一気にひとつの Lesson の Grammar の部分を終えてください.もし,休校期間中でクラブ活動もないのなら,1日でひとつの Lesson を終えてしまうのが理想です.長くても,2~3日で終えてください.ただ,英語の音についての知識がなく,いつまでたっても自力で読めないようでは後になって困りますから,Pronunciation がある課では,Pronunciation の発音練習もしておきましょう.
最初は,Communication や Read,Read+,Critical Thinking などはすべて飛ばします.Speak and Check も,うまくできなかったら最初は飛ばしたほうがいいかもしれません.まずは,Grammar の部分の文法事項の習得に全力を集中するようにします.このように対象を絞り込むことにより,いたずらにエネルギーを分散させることが防止できます.ただし,繰り返しになりますが,Pronunciation は省略せずにやるようにします.
ひとつの Lesson が終われば,そのまま次の Lesson に進んでください.このようにして,次々と Grammar の部分の英文を読む練習をしながら,右のページの文法の習得を進めていきます.
復習は計画的に行う
復習の方法とタイミングについても戦略が必要です.人間は忘れる動物だからです.歴史的にまれに見る天才ならまだしも,私たちは,自分の理解力と記憶力を過信してはいけません.そこで,私の提案として,復習のタイミングとして,
最初の学習の翌日
その後2~3日
その後1週間
その後2週間
その後1ヶ月
その後2~3ヶ月
としています.
復習のたびに文法の理解力も深めていきます.
翌日の復習
最初の復習は,翌日に行います.
復習内容は,Key Points を見直すことと,Grammar のところの会話を,音声を聴きながら,音読します.たったこれだけのことです.数分で終わるかもしれません.でも,これだけのことをするかしないかで,後々の記憶の保持や理解力の持続が全く異なってきます.ですから,この復習は絶対に忘れないようにしましょう.前日は問題なかったのに理解できなくなっている箇所があればその部分は重点的に復習しておきます.
2~3日後の復習
次の復習は,Lesson 全体の学習が終わった翌日の復習をしてから2~3日経った段階で行います.
復習内容は,『文法問題集』の Step 1 のBasic の問題を解いてみます.間違ったところがあれば,Key Points や『文法問題集』の文法的説明を読み直します.WORKBOOK を解答編付きで持っている人は,該当する部分のワークをやるのでもいいでしょう.その後,Grammar のところの会話を見直すこと,音声も通して聴いておきます.音声を聴きながら,音読してもよいでしょう.
1週間後の復習
2~3日後の復習をしてから,1週間が経った時点で,『文法問題集』の Step 1 の Standard の問題を解いてみます.間違ったところがあれば,Key Points や『文法問題集』の文法的説明を読み直します.
その後,必ずもう一度,教科書のGrammar のところの会話にも目を通してください.もちろん,余力があれば,音声を聴きながら音読するとよいです.
2週間後の復習
1週間後の復習が終わってから,2週間が経った段階で,さらなる復習と応用を行います.今度は,応用も入るので少しきついです.
最初に1週間前に復習した Grammar の会話部分を,教科書の英文を見ながら聴きます.今度は,今まで飛ばした Communication や Read の部分に挑戦です.どれだけ読めるでしょうか.設問まで手が回らない場合は,設問は省略しても問題はありません.どうしても,Read の部分が時間がかかって負担になる場合は,とりあえず飛ばして先へ進み,後でまとめてやるのでもいいでしょう.
さて,Communication や Read はここで初めてやることになるのですが,この2つの復習もしなければなりません.この2つの復習は,この日を起点に,
翌日
2~3日後
前回の復習終了後,1週間後
前回の復習終了後,2週間後
と,Grammar と独立に進めていきます.どこかの時点で,設問への解答を省略したのなら,やっておいてください.
1課単位,1ヶ月単位での復習
Communication や Read の2週間後の復習の際に,もう一度軽く,Grammar の会話部分の復習もしておきます.
以降は,1課単位で1か月後,2~3か月後,...
でよいでしょう.
問題演習のコツ
問題演習は,『文法問題集』のStep 1 のみ指定しましたが,Step 2 以降はどうすればよいのでしょうか.それは,
「適当にどうぞ!」
と申しておきましょう.要は,最終的に文法事項が習得して安定すればよいのですから,各自,自分に合ったタイミングを考えてみてください.これは,Speak and Check をやるタイミングも同様です.自分なりに,少し頑張ればできる程度の段階でやるのがいいでしょう.
学校の授業に追いついたその先へ
以上の方法で計画的に学習と復習を行い,学校の授業の進度に追いついたとき,あなたの英語力はもう,相当なレベルになっていることでしょう.そこで満足せず,もっと高いレベルを目指す人はぜひ,チャレンジしてみてください.
もっと高いレベルを目指す方法として,
音読を繰り返して(只管音読),習熟度を上げる
Z会の通信講座などでさらに英語力を伸ばす
英語を使って,何か楽しいことにもチャレンジする
などがあります.各自,いろいろと挑戦してみるといいでしょう.
ここまで来れば,英語はすでに楽しみの対象となっているはずです.そして,将来,英語を通じて拡がる豊かな経験にワクワクしていることでしょう.
そんな日を夢見て,とりあえず,STATE 1 の Lesson 1 からの総復習を始めてみませんか!